@article{oai:yamanashi.repo.nii.ac.jp:00003279, author = {吉田, 洋二 and 渡辺, 聡 and 岩戸, 忠}, issue = {3}, journal = {山梨医科大学雑誌, 山梨医科大学雑誌}, month = {}, note = {ウサギに高脂肪食を投与し,総頸動脈非分岐部と内・外頸動脈分岐部における組織反応を比較検討した。健常対照群の内・外頸動脈分岐部には,分流部に著明な,側壁には軽度な細胞・線維性内膜肥厚(分岐部丘)が存在した。しかし総頸動脈の非分岐部には内膜肥厚は終始認められなかった。120日間高脂肪食で飼育すると,分岐部においては,平滑筋細胞の増殖と膠原線維の増生を主体とした細胞・線維性内膜肥厚が形成され,泡沫細胞の占める割合は少なかった。一方,非分岐部においては,主として泡沫細胞から成る内膜肥厚が生じ,平滑筋細胞や膠原線維は僅少な成分であった。この組織像の違いを決定づけるものとして,分岐部内膜に存在する平滑筋細胞を挙げたい。脂質に富む血奨が内膜に浸潤したとき,そこに平滑筋細胞が存在すれば,これが増殖し,細胞・線維性成分の多い内膜肥厚を形成するが,筋細胞が内膜に存在しない場合には,scavenger cellであるmacrophageが内皮下に浸潤し,脂質を取り込み,泡沫細胞化し,泡沫細胞を主体とした内膜肥厚を生ずると考えられる。高脂肪食を投与後,比較的初期の変化を電顕的に観察した。7日後,分岐部分流部の分岐部丘を覆う内皮細胞には,細胞間接合部の限局性の嚢状の離開が見られ, 内膜の基質が増加した。21日になると内皮細胞間接合部の離開は増強し,内皮細胞に変性が認められ,内膜に泡沫細胞も出現した。したがって分岐部における粥状硬化性病変の最早期像は,内皮細胞傷害であるといえる。高脂肪食の投与により,分岐部の分流部に最も早く病変が生じたが,その理由として,分流部内皮に強く加わるとされているずり応力が高脂血症に}, pages = {81--92}, title = {<原著>粥状硬化の発生進展におけるいわゆる生理的内膜肥厚(分岐部丘)の役割について}, volume = {1}, year = {1986} }